営業代行の失敗例① ホームページ制作の営業で契約ゼロ

営業代行の失敗

大阪で営業リソースが少ない企業の営業活動を代行している関西営業代行事務所です。

営業活動は成功と失敗の連続です。本記事では、美容系店舗への営業活動で契約がゼロだった失敗例を取り上げ、なぜ成果が出なかったのか、その原因を徹底分析し、次回以降に活かせる改善策を共有したいと思います。

ご依頼の経緯

大手広告代理店の紹介で顧客基盤を構築していたクライアント様は、顧客との直接的な関係を築くため、新規顧客獲得の手段として営業代行を依頼されました。紙DMやメールDMでは成果が出なかったため、電話営業を中心に人的営業を試してみることにしました。

私からの提案

これまで2社のホームページ制作会社の営業を実施したが、ホームページ制作は他の商品と異なり、即決されにくい性質があります。また、美容業界ではホットペッパービューティなど既存の集客チャネルが浸透しているため、人的営業が成果につながりにくい傾向があります。このようなリスクを事前に説明しましたが、一度試してみたいというクライアント様の希望により3ヶ月間の営業を実施することになりました。

クライアント様の依頼内容

・美容院を中心に美容系小売店舗向けにホームページ制作を提案
・営業期間:3ヶ月

【実際の営業活動の内容と結果】

営業担当:Tさん(女性)

  • リードのリスト作成 約800件
  • アプローチ方法(電話)
  • プレゼン機会の創出

(結果)

3ヶ月で契約ゼロ件

失敗の原因分析

原因1: ターゲットのリサーチ不足と提案内容のミスマッチ

提案先である美容室は、既にホットペッパービューティなどの既存集客チャネルに依存し、自店舗のホームページを持つケースが多く見られました。そのため、新規集客を目的とした美容室のニーズに対し、提案内容が具体性を欠き、魅力的ではありませんでした。また、リサーチ不足により、ニーズが薄い層をターゲットにしてしまったことが、成果につながらなかった要因の一つです。加えて、集客目的に特化した具体的なソリューションが不足していた点も改善が必要でした。

原因2: アプローチ方法のミスマッチ

電話営業のタイミングが悪く、施術中の店舗に電話をかけることが多かった。また、決裁権者であるオーナーが不在で、スタッフが営業電話を拒否するケースが頻発した。

原因3: 提案内容の抽象性

「ホームページ制作」という一般的な提案は、クライアントが直接的な成果をイメージしにくかった。たとえば「新規客が月10名増える」など、具体的な成果が求められていた。

具体的な改善策

ホームページは売上げを上げるためのツール(手段)であり、目的は売上げ(新規客の来店)であることを念頭において、短期施策と中長期施策に分けます。

短期施策

トライアルプランや保証制度の導入

ホームページ制作はコストがかかるサービスであるため、初期投資に慎重なオーナーが多い可能性があります。

低リスクプランの提供: 初期費用を抑え、月額プランや分割払いを提案

無料お試しプラン: 例えば、1ページだけ作成し、その効果を試してもらう

保証制度の導入: 検索順位や予約数増加を保証するパフォーマンスベースの契約

アプローチ方法の改善

「簡易提案書」や「サンプルホームページ」を持参し、オーナーの空き時間に短時間で提案する店舗への訪問に切り換えて接触機会を増やす

中長期施策

営業後のフォローアップを強化

3ヶ月という短期間での営業では、1回のアプローチで信頼を構築するのが難しく、フォローアップ不足が成約に影響した可能性が高いです。忙しい美容系オーナーには一度の提案では記憶に残りづらいです。

既存顧客の紹介を活用する

新規営業に注力しすぎて、既存顧客からの紹介や口コミを活用していなかった可能性があります。

提案内容を変える

美容業界向けに特化した商品やサービス(例: ネット予約の導入、口コミ管理機能、シャンプーなどの通販機能)のパッケージ化を提案する。

まとめ

営業活動は、ターゲットの課題を徹底的に調査し、具体的な解決策を提示することが成功のカギです。本記事の失敗例が、今後の営業活動を成功に導くヒントになれば幸いです。